2013年6月定例会 7月5日 高村京子

第11号議案 長野県中学校条例の一部を改正する条例に対する討論

<高村議員>
 第11号「長野県立中学校条例の一部を改正する条例案」に対して、日本共産県議団として、危惧する点を指摘させていただきながら賛成討論をいたします。

 この4月から長野県は中学3年生まで30人規模学級編成を拡大しました。長い道のりでした。学校関係者、県民の皆様とともに、歓迎し県と教育委員会のご努力に敬意を表するものです。

「すべての子どもたちに行き届いた教育を」公教育の基本と考えます。

 私たち県議団は、県立中高一貫校の導入には、急がずに十分な検討を求めてきました。すでに諏訪青陵高校付属中学校として、来年度からの入学受け入れ態勢に入り、説明会にも大勢の保護者が参加するなど県民の中には期待もありますので、今議案には賛成の立場をとります。

 しかし、屋代中高一貫校での状況を、再度良く検証する必要があると考えます。適性検査の関門があり、受験競争の激化と低年齢化を招いていることも表面化してきました。
小学校6年の最後の大切な時期を、受験競争に勝つために生徒も保護者も先生も、クラスに一人でも中高一貫校を希望する生徒がいれば、対策を取らなければならず、受験に不安を抱える子供を増やし、学級がまとまりにくくなるなどの声が寄せられています。塾通いも増えています。

 過度な競争の激化で共に育ちあう義務教育の環境が、崩れてしまうのではないかと危惧します。また地元の屋代中学からは、入学者は一人もいなかった一方、北信濃からは通えないため入学希望者はほとんどいないなど、矛盾しています。熟に通えて、交通費が払える家庭の子どもしか入学できないのではないでしょうか。
屋代中学入学生は、今2年生です。来年の高校からの入学生との関係で、現中学生への影響はどのようになるのでしょうか。先行した屋代中高一貫校の状況をもっと丁寧に検証し、長い人生の大切な思春期の子ども達への県教育が果たすべき役割を守り抜いていただくことを強く要望して、討論といたします。