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2003年 7月議会 備前議員の一般質問(7/9)
  1. 住基ネットについて
  2. 5月臨時議会の個人情報の扱いについて
  3. 医療・福祉について
  4. 景気対策について
  5. 環境政策について
  6. 公共事業の見直しについて


1.住基ネットについて

 まず、住基ネットについてお伺いいたします。去る5月28日、県本人確認情報保護審議会の中間まとめで、「県は当面県民の個人情報保護の観点から、住基ネットから離脱すべきである」旨の報告が出されました。
 この議会でもこの問題について何人も質問しておりますが、この間の住基ネットに関して、毎日新聞の首長への調査でも、3割の首長の皆さんが個人情報の漏洩に不安を感じていながら、一方で離脱に反対しながらも、情報保護を最重要課題に掲げている首長も多いこともあきらかになっています。こうした中、やはり最大の問題でありますセキュリティ上の問題点というものが過分にあるのではないかということを私はこの間の説明等を伺うなかでも実感しているわけであります。ましてや、各自治体の端末がインターネットとの接続がなされていることが今年のはじめに審議会によって指摘されていながらも、現状でもインターネットへの接続を続けていることも、住民の個人情報漏洩の危険性をはらんでいるわけですので、一刻も早い対処を市町村とともに共通土台に立って行わなければならないと思います。また、住基ネット離脱による損害賠償のことが論議されていますが、私は情報漏洩による被害のほうがもっと重大な損害であるかと思うわけであります。
 特に説明会でもお話がありましたけれども、最近のセキュリティの問題でも、高校生までもが政府や外国の省庁のシステムに潜入してホームページの書き換えを行う事件が発生するなど、これらのハッカーの低年齢化と高度化があげられております。私も見ましたけれども市内書店でも一般人が容易にハッカーになれるようなCDの付録がついた雑誌の購入ができるなどの問題点もあります。またインターネットとの接続においても、閲覧したホームページの中にある広告などの中には、他人のコンピュータにもぐりこませて相手の端末をスパイするソフト、スパイウエアと呼ばれていますけれども、これを組み込み、商業利用などにするようなプログラムも随時送られてきています。これらは悪用されれば個人情報、また自治体では住民情報が盗み取られ、相手によっては悪用される可能性も大きくなりというふうに思うわけであります。

 そこで住基ネットの審議会報告を尊重したうえで、県としては市町村の選択制にしていくべきではないでしょうか。そして報告で指摘された課題、問題点を県民や特に市町村長に積極的に説明すべきではないでしょうか。私もある首長と懇談した際、「インターネットに接続していることがそんなにも危険なのか」と言われており、肝心な自治体の長への説明が不足していると思ったわけであります。
 市町村長も初めに「8月二次稼働ありき」になっておられる方も多いようですけれども、問題はやはり住民の個人情報保護であります。それぞれの自治体の長が住民の個人情報を保護するために住基ネットへの接続は責任が持てないと判断するのならそれを尊重するのは当然だと思いますが、知事の考えを伺います。


2.5月臨時議会の個人情報の扱いについて

 次に先の5月臨時県議会の個人情報の取り扱いについてお聞きいたします。
 先の5月臨時県議会の人事案件の討論におきまして議員の発言で問題となりました、個人情報の取り扱いについてお聞きいたします。
 議事録によると、会派として調査を行い、本会議の場で「政党に属している」云々と発言がありました。この議員の発言では会派の独自調査ということが言われましたが、この発言は思想信条の自由を保障する憲法に違反をし、地方自治法第132条「議会において他人の私生活に関わる言論をしてはならない」この条文に抵触し、絶対に許されない問題であります。この議員の発言では「人事案件として提出されている方々の政党所属は監査委員事務局では把握していませんでした。」といい、また「経営戦略局ではきのうに至るまでこの調査を行っていないとしている中で致し方ない判断」といわれていますが、この監査委員事務局、経営戦略局のとった態度は私は至極当然の事だと思います。
 しかし、この情報ソースは県職員の手によるものであったというようなことが後々伝え聞かれるのでありますが、このように県は所属党派の調査をおこなったことがあるのでしょうか。また、職員が個人の思想信条を調べそれを漏らすということがあればこれは地方公務員法第34条の観点から重大問題であると考えます。また、所属党派の確認は法律で義務付けられているのでしょうか。
 これらについて知事の考えを伺います。


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3.医療・福祉について

 つぎに医療福祉について伺います。
 今月より医療の現場では医療費の自動給付方式の実施が行われました。この間、乳幼児をはじめとする対象年齢の引き上げと医療費窓口無料化を求める保護者などの運動と世論の高揚に知事は乳幼児医療費などのあり方を検討してきました。しかし、昨年8月の「福祉医療制度のあり方についての検討委員会」において乳幼児医療費の窓口無料化の声が自動給付になったばかりではなく、その後いくつかの市町村では今回県のこの政策を受けて、それまで乳幼児やまた障害者の医療費の現物給付であったものを、自動給付へと後退をさせてしまったり、所得制限が加えられたことが問題となっています。このような方向になるとは誰も予測しなかったというふうに思うわけであります。
 それまで窓口無料を行ってきた川上村や南相木村では乳幼児医療費の窓口無料を廃止し、自動給付方式に変更にしたそうです。また重度心身障害者の医療費も松本市や塩尻市、また岡谷市などでも所得制限を入れかつ窓口無料であったものを自動付方式に変更しています。これは明らかに制度の後退といっても仕方がありません。
 知事は昨年9月県議会において我が党の石坂団長の質問に対して「引き続き窓口無料化を実施する市町村に対しても長野県は不利益な取り扱いを行うことはない」と答弁をされています。しかしながら、結果的には県民要望とは違った方向に残念ながら全県的に移行しつつあります。

 先日昨年度の合計特殊出生率の発表がなされました。やはり調査開始以来最低を更新して全国で 1.32人、本県もかろうじて全国よりは高く推移していますが、最低を更新して1.47人となっています。このデータを引き合いに出しましたのは、この乳幼児医療費の無料化の拡大はただ単に子育て世代への支援と言う意味合いのみではなく、この日本の次世代を担う子ども世代を増やす応援の意味合いが過分にあるからであります。ですから所得制限を加えるとか、また今まで窓口無料であって、お金の心配なしに医療機関への受診ができたものを、一時的に窓口で支払うなど、後退感は免れないわけであります。確かにきびしい財政事情の折、乳幼児の対象年齢の拡大などの前進面も一定は理解しますが、やはりそれまで窓口無料であったものを、窓口での支払いにしてしまうというはサービスの低下であります。また所得制限の導入は制度の趣旨に逆行するのではないでしょうか、そして県が導入したことで市町村にも導入が始まっていることは福祉の後退ではないでしょうか。
 確かにこのことだけで子どもを産み育てる人が増えるとは言い難いわけでありますけれども、特に乳幼児医療費の窓口無料化は、現在少子化にさらに拍車がかかった状態で、これにストップをかけるかなり重要なファクターであると思うわけであります。この点について知事のお考えをお聞かせ下さい。
 また今回の制度への移行において貸付制度を創設した自治体は県内ではどのような状況でしょうか。社会部長にお聞きいたします。


4.景気対策について

 次に景気対策についてお伺いいたします。
 5月17日りそな銀行が公的資金注入の申請をおこない、政府は約2兆円にも及ぶ公的資金の投入を行いました。経営危機をもたらした経営者の責任もさることながら、小泉内閣の経済大失政こそが最大の原因といえると思います。小泉内閣は実体経済を良くする対策はなにもおこなわず、「不良債権処理の加速」などいわゆる、竹中プログラムを強引におしすすめてきました。その結果、国民の所得の大幅な減退と中小企業への貸出金利の引き上げと猛烈な貸ししぶり・貸しはがしがすすみ、日本経済がいま土台から破壊されつつあります。
 県下でも昨年一年間で負債1千万円以上の企業倒産は259件で負債総額は624億円余りにのぼっています。これは金融機関は金融庁の金融検査マニュアルに基づいて、「自己資本比率」が低いか高いかで健全かそうではないかを判断されることに起因しているわけであります。自己資本比率が低いと政府によってつぶされてしまいます。すでに県内では上田商工信用組合が破綻し、全国でも同様に信用金庫や信用組合が「不良債権処理」を名目に次々とつぶされてきています。そしてこのような不良債権処理を無理やり行い中小企業の倒産、そして失業者を増やせば、結局景気が悪化し、新たな不良債権が発生するという悪循環にさらに陥いるわけであります。

 私たち日本共産党県議団は先月、金融機関がいかに地域に貢献しているのか、中小企業や県民への資金需要に適切にこたえているかなどを長野県地域金融活性化委員会を創設して金融機関を評価し、県と地域金融機関とそして中小企業が共存していく長野県独自のルールの確立を目指して「長野県地域金融活性化条例案」を提案し、県内金融機関、商工団体あるいは、議会の各会派にも申し入れや懇談をおこなって来ているところであります。この懇談の中で「是非とも実現してほしい」とか「党派を超えて取り組むべき課題である」とも言われております。
 知事もこの間金融機関の皆さんと懇談をされているようでありますが、このような県独自のルール作りについて知事のご所見をお聞かせ下さい。


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5.環境政策について

 次に環境政策についてお伺いいたします。
 まず、農薬埋設についてお伺いいたします。
 19世紀後半には15億人であった世界の人口はわずか百年足らずの間に4倍以上に増え、60億人を突破するまでになりました。この人口を支えてきたのは農業であり、その農業を発展させてきたのは農薬をはじめとした化学物質です。その中でも日本は国際的にも農薬依存の農業生産が進んでいます。農業開発とその利用技術において日本は世界一ともいえる状況にあり、単位面積あたりの農薬使用量は第二位のヨーロッパの5倍、アメリカの7.2倍を超え完全に凌駕していると言われています。
 今、日本にくらべ単位面積あたり7分の1のアメリカでも、深刻な農薬汚染が問題になっているといわれています。
 71年製造販売が中止されたDDTやドリンなどの農薬は農薬としての毒性、発がん性、催奇形性もさることながら、近年環境ホルモン活性があるといわれ、特にレイチェル・カーソンの著書の「沈黙の春」または最近ではコルボーンらによる「奪われし未来」においてはDDTなどの農薬による生態系への影響が懸念され、世界的な問題となっています。

 そこで71年当時の農水省はこれらの農薬の地中埋設を指導したのですが、このたびストックホルム条約の締結にあたっての2001年の全国調査では全国で174箇所3680トン余のこれらの農薬が地中埋設されていることが明らかとなっています。
 ところでこの4月本県では11箇所128トンあまりの農薬が埋設されており、このうちの3カ所から環境基準を上回るBHCの漏出が報告されております。そこで県は農水省指示のあった当時のこれら農薬の処分実態についてどう掌握し対処されているのか農政部長にお聞きいたします。また今回のように漏出の恐れや危険性がある場合には緊急に対処すべきであると思いますが、特にこの11カ所は国の補助を受けて埋設されたそうですけれども、この処理にあたっては実施主体である市町村や農協だけに任せるのではなく、国や県が処理費用を負担していくべきであると思いますけれども、これについてもお答えをいただきたいと思います。


 ご存知のように、ダイオキシンや、とくに長野県や北海道では大量に使われたこれら有機塩素系農薬などの人工物は、環境ホルモン活性による人間も含めた生物への影響は今後未知な領域にあるかと思います。たとえその当時には人体や生物に対して影響のない濃度であっても、川を下り海に流れ、今度は食物連鎖でこれらの農薬は連鎖のピラミッドの頂点にいる人間などに環境ホルモン(内分泌撹乱物質)として1万倍から100万倍に濃縮されて返ってくるといわれています。
 ところで本県は「脱ダム宣言」にも触れられているように、数多(あまた)の川を有し、日本の最上流に位置しています。最上流の長野県からそのような化学物質を湧水や地下水そして河川の流れにのって流していくことなどは、まさに上流の住民の責任が問われると思います。科学技術の発達によってこのような過去の負の遺産が発覚したときに下流域に住む人や生物に対してはもとより、いずれは私たちにも降りかかってくる影響を最小限に食い止めることが最上流に住む私たちの責任ではないかと思いますが、これについての知事のお考えをお聞かせください。

 光害についてお伺いいたします。
 今年は東京では原子力発電所の事故によって夏の電力需要に間に合わないことが予測され、一般家庭のみならず企業やまた地方自治体でも独自の節電の努力が必要となることが言われております。私たちも今こそ省エネをいっそう考えていかなければならないと思います。
 ところで先月、22日の夏至の日の夜、全国的に夜間の照明を消してライフスタイルを考えようと、NGOが連携した消灯イベントが一斉に行われました。県内では松本城などで、そして全国では札幌時計台や原爆ドーム、東京タワーなど2000箇所以上の公共施設や観光名所で夜8時から10時までではありましたが消灯が行なわれました。この消灯で節約された電力量はわかりませんけれども、ここにひとつの指標があります。米国の軍事衛星が撮影した夜の日本はその形がくっきりわかるほど明るく写っており、これを日本の研究者が計算したところ年間日本だけで200億円の電気エネルギーを宇宙に放出しているという研究があります。たしかに防犯安全上必要な照明はあります。しかしながら、不必要な照明が存在していることと、照明の仕方やランプの種類を変更することでいくらでも節電が可能となります。
 そこで私も県内の公共施設の夜間照明や県としてのこれらの考え方を直していかなければならないと考えますけれども、これら公共施設や道路照明などのランプについて節電型に変えていくなど、また行政の主導的な役割が今後一層発揮し、光害防止条例の制定を含めた考えについて生活環境部長のお考えを聞かせていただきたいと思います。

 つぎに、この7月から始まった乗鞍山頂へのマイカー規制についてお伺いいたします。今回の規制は岐阜県側の乗鞍スカイラインの利用料の無料化にともなう岐阜県側の規制措置に呼応する形で長野県側でも県道乗鞍岳線も同様に規制を行うことにしたものと理解しています。
 私もたびたび乗鞍に足を運ぶものでありますけれども、この山頂は国内でも数少ない星空の良く見えるところとして有名であります。全国から多くの天文のマニアの方々が来て、星を見たり、重い機材を持ち上げ星空の撮影をしているわけであります。そこで今回はマイカーを規制してしまい、昼間のバス・タクシーなどの公共交通機関での乗り入れとされたわけですけれども、一方ではこのように、全国からこの地の自然環境の良さを理解し、そしてこよなく愛して来て下さっている県外の皆さま方がいるわけであります。この方々のためにも、山頂へいって観察をするそういったことを今後の課題として検討すべきではないかと思いますけれども、これについての生活環境部長の御所見をお聞かせください。

6.公共事業の見直しについて

 次に公共事業、とりわけ地元業者への仕事の確保の問題で質問いたします。
 2月県議会におきましてわが党の石坂団長の代表質問にたいして、生活密着型の公共事業に触れて、県独自の1.5車線道路に取り組むと答弁されていますが、当面1路線で試用されているとのことですが、その後の進捗状況と1.5車線道路以外のローカルルールの今後の方向についてどのように拡大していくおつもりでしょうか。
 また、同様に地元業者を優先する小規模修理・修繕契約希望者登録制度についても研究されていくということでしたけれども、これら今本当に仕事がないという中で、県が率先しておこなっていくことが求められていると思いますが、その後の取組状況についてお答えをいただきたいと思います。
 また先日問題となりました小仁熊ダムについてのその後の調査報告どのようになっているのかをお聞きをして一回目の質問とします。


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○知事(田中康夫君)

 ただいまの備前議員の御質問にお答えを申し上げます。
 まず、いわゆる住基ネットの選択制ということに関して、これは先ほど清沢議員の御質問にもお答えをしているところであります。審議会報告で指摘をされました住基ネットの現状や課題等については、現在、県内各地で、市町村や県民の皆様の住基ネットに関する理解を深めるべく、審議会委員による説明会を開催しております。
 監査委員候補者の所属党派調査に関してでございます。
 監査委員の選任に当たっては、地方自治法の選任要件として所属党派に関する事項の把握は必要とされてはおりません。したがいまして、私といたしまして、所属党派に関しての調査はいたしておりません。
 なお、昨日、向山議員の監査委員の人事案に関しまして、内山卓郎氏を代表監査委員に予定している旨答弁をいたしましたが、これは、常勤監査委員と申し上げるべきところを私が間違えて答弁したものでございまして、この場で修正をさせていただきたく思います。
 福祉医療に関しての部分でございます。
 福祉医療制度は、長野県と県内の120市町村が長野県における福祉医療制度のあり方を総合的、抜本的に見直し、新しい福祉医療制度のモデルを構築するべく、平成13年11月に福祉医療制度のあり方検討委員会を設置いたしました。この委員会では、県内外の有識者の方々から御意見を伺うとともに、県民アンケートの実施など各方面から幅広く御意見等を取り入れ、昨年8月に提言書がまとめられております。
 長野県と市町村はこの提言に基づいた改正を行い、本年7月から実施をしているところです。
 今まで窓口無料を実施していた市町村は、長野県内に11市町村ございました。この7月からは、このうちの9市町村が窓口無料から自動給付方式へと移行しております。
 自動給付方式は、福祉医療制度対象者であれば、どなたでも、また、県内のどこの医療機関を御利用になっても、受給者証を窓口で提示するだけで後日市町村から給付金が振り込まれる方式でございます。
 社会保障や福祉サービスにおいては、制度の対象者すべてに等しくアクセス権を保障することは極めて重要なことでございまして、窓口無料から自動給付方式へ移行した市町村では、国民健康保険の重度心身障害者など制度対象者の一部の方々だけに限定されて窓口無料方式がとられていた点を改正して、すべての制度対象者が同一のサービスを等しく受けられるようにしたものであります。
 地域金融に関しての御質問の部分です。
 地域の金融機関が長野県経済の活性化のために果たすべき役割は、非常に重要であります。このため、長野県は、厳しい景気情勢のもとで苦しんでおられる中小企業が円滑に資金を調達できるよう、長野県の制度資金を中心とした中小企業金融施策の充実に加えて、金融機関に対しても、中小企業の実情をきめ細かく勘案した資金供給が図られるよう、私自身、6月16日に長野県銀行協会会長の八十二銀行頭取、6月19日には長野県信用金庫協会会長の諏訪信用金庫理事長、さらに6月26日には商工部長の井上忠恵と産業活性化・雇用創出推進局長の丸山康幸が長野銀行頭取、長野県信用組合会長にも直接お願いをいたしました。また、他の金融機関に関しましても文書で改めてのお願いをしております。
 さらに、現在設置しております貸付110番などの金融相談において貸し渋り、貸しはがしの実態が多数確認された金融機関等に対しましては私みずからが直接申し入れを行うなど、長野県としてのルールともいえますものを確立し、中小企業の金融円滑化に向けて最大限の努力をいたしております。
 地域金融機関の今後のあり方についても、金融庁において、書類審査のみでなく、企業に出向いて実態を把握することなどにより長期的に情報を蓄積し、この情報をもとに融資などの金融サービスの提供を行うリレーションシップバンキングの機能強化に関するアクションプログラムが平成15年3月策定されたところです。このプログラムは、平成15年度から16年度の2年間を集中改善期間とし、地域金融機関における中小企業金融機能の強化を確実に図っていくこととしております。
 地域金融機関は、このプログラムに基づき、8月末までに機能強化計画を策定し、要約版に関しては全金融機関が公表するように求められております。
 この計画では、地域貢献に関する情報開示を初め、取引先企業に対する経営相談、支援機能の強化、担保などに過度に依存しない現金収支を重視した融資などの新しい中小企業金融への取り組み強化を定めるよう求められておりまして、このような金融庁における施策のほか、経済団体等が新しいルールづくりに向けた取り組みを見せておりますので、これらの動きを注視してまいるところであります。
 なお、直接の御質問にはならないかとは思いますが、あわせて私どもはやみ金融というものを廃絶するためにヤミ金110番を全国に先駆け設けたものでありまして、これは、やみ金融問題に取り組まれている弁護士等から高く評価をいただけているところであります。
 水質の汚濁の点でございます。
 脱ダム宣言においても述べておりますように、日本の背骨に位置し、あまたの水源を擁する長野県において、恵み豊かな水環境の保全に努めることは極めて重要でございます。このため、長野県は、本年3月、第3次長野県水環境保全総合計画を策定し、総合的に施策を推進しております。
 今後とも、水はまさに命の源であるという原点に立ち、水源県であります長野県民の皆さんとともに、美しく、また安全な水の確保に取り組んでいくことが責務であろうと考えております。
 以上であります。
 大変失礼をいたしました。2番目の監査委員に関しての御質問の部分でございまして、一般論で、公務員が、法の規定に反し、個人の思想、信条の調査を行い、かつ、事実に反するような情報を流した場合、一般論でどのように県知事はとらえるかという御質問のところでございます。
 この形でお答えを申し上げますと、仮にそのようなことがあれば、これは、県民益創出のために働く公務員として、長野県の公務員にとどまらず、あるまじき行為でございまして、この場合、法令に照らして厳正なる処置をする必要があると、このようにとらえております。

○社会部長(堀内清司君)

 お答えを申し上げます。
 福祉医療制度の改正によりまして7月からスタートいたしました自動給付方式に関連した貸し付け制度についてでございますが、今回の制度改正に伴いまして貸し付け制度を創設した自治体は、現在76市町村でございます。
 長野県は、医療費の一部負担金の支払いが困難な受給者のために貸し付け制度を導入すべきとする福祉医療制度のあり方検討委員会の提言を尊重しまして、制度を設置していない町村に対しまして、それぞれの実情等をお聞きしながら、導入について理解を求めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○農政部長(鮎沢光昭君)

 お答えいたします。
 埋設農薬につきましては、昭和46年に、BHC、DDTなど有機塩素系殺虫剤が販売禁止になったことに伴い、国の指導により全国各地で埋設処理が行われました。
 長野県内では、昭和47年に、9市町村11カ所で128トンの農薬が埋設処理されました。
 平成13年5月に残留性有機汚染物質に関するストックホルム条約が締結されたことに伴い、国は埋設農薬を適正に処分することとし、県に埋設農薬の実態について調査依頼がありました。調査の結果、昭和47年に埋設したもののほか、1カ所50キログラムの報告があり、国へ報告したところであります。
 埋設農薬の処理につきましては、現在、国は処理技術を開発しており、平成16年度以降に順次処理することとしております。
 次に、埋設農薬の処理経費の負担につきましては、平成16年度の国の概算要求等の状況を見ながら検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○生活環境部長(大塚武雄君)

 お答えいたします。
 光害についてのお尋ねでございますが、道路、公共施設の夜間照明は交通安全上の確保やそれから防犯上必要なものでございます。しかし、不適切な照明は、エネルギーの浪費であるばかりでなく、居住者の安眠妨害や農作物の生育障害などの影響を及ぼします。
 このため、県では、平成10年3月に環境省が策定いたしました光害対策ガイドラインを踏まえ、道路照明の設置に当たっては照射範囲や照度が必要以上にならないよう配慮しております。
 また、県庁舎や合同庁舎などの屋外照明につきましても、環境保全のための率先実行計画の一環として、点灯時間の短縮や点灯本数の削減を行ってきているところであり、引き続き、省エネ対策を含め、環境保全に一層努めてまいります。
 さらに、市町村や関係業界団体等の皆様方に対しても、良好な照明環境の実現のため、ガイドラインの周知を図ってきております。
 今後も引き続きガイドラインによる施策を積極的に推進してまいりますとともに、光害防止は地球温暖化防止対策に資するものでもありますので、条例の必要性についても関係部局と連携を図りながら今後検討してまいります。
 次に、乗鞍岳の交通規制についてでございます。
 乗鞍岳山頂のマイカー規制につきましては、2年余りに及ぶ地元での協議、準備期間を経まして、本年7月1日からスタートしたものでございます。夜間の通行につきましては、昭和54年以来、道路交通の安全性の確保から、車種を問わず通行禁止となっていたものでありまして、今回の規制においてもそれを継続したものでございます。
 お話のございました山頂での夜間の星空観察につきましては、バス、タクシーで夕方までに山頂に上がっていただき、山頂の宿泊施設を利用しながら観察をしていただく方法がございます。
 安曇村では、このマイカー規制の導入に当たり、環境保全型観光地宣言を行い、自然環境に配慮した観光地づくりを目指しております。
 環境との調和を図りながら乗鞍岳の自然を多くの方に体験してもらうような配慮をとの要望でございますので、地元関係者や安曇村と検討してまいります。
 以上でございます。

○土木部長(小市正英君)

 ローカルルールについてのお尋ねに順次お答えを申し上げます。
 最初に、道路整備におきましては1.5車線道路の整備を進めることとしておりますが、これは、より効率的な道路の整備を進めるため、地域の皆様の御理解を得ながら、交通量、地形状況等を勘案し、地域の実情に合った長野県独自の規格によりまして、早期に効果があらわれる道路整備を進めるものでございます。特に、中山間地域の道路等、交通量の比較的少ない路線につきましては有効かつ効率的な方法であると考えております。
 現在の状況でございますが、本年度、長野モデル創造枠予算といたしまして、既に継続中の箇所で計画見直しにより早期に効果が期待できる南牧村広瀬等5カ所を県単独事業により進めているところでございます。今後とも、有効な路線につきましては拡大取り組みを進めてまいりたいと考えております。
 また、河川事業におきましては、先ほど毛利議員の質問にもございました岡谷市の大川で実践をしておりますが、長野モデル創造枠といたしまして、市街地の洪水被害の軽減を図るため、河川改修と組み合わせたいわゆる総合治水対策の検討を進めておるところでございますが、今後、この箇所の調査、検証を行いながら、他の箇所へも拡大を図ってまいりたいと考えております。
 いずれにいたしましても、それぞれの事業におきまして、限られた事業費の中でより事業効果を高めるため、地域の実情に応じた整備手法や施工方法等の創意工夫に努めてまいる所存でございます。
 次に、小規模修繕・修繕契約希望者登録制度の創設についての御質問でございますが、中小建設業者の受注機会の確保を図るため、公共工事の発注に当たりましては、従来から、工事の内容や規模、地域性等を勘案し、できる限り分離・分割発注を進めております。特に、受注機会の少ない小規模な建設業者の入札参加機会の拡大のため、予定価格500万円未満の工事につきましては参加希望型指名競争入札を試行しております。今年度は、昨年度に比べましてさらに発注件数を多くし、約200件を予定しております。
 また、土木部の小規模補修工事につきましては、請負金額200万円未満の緊急を要するものにつきましては、あらかじめ公募によりまして工事への参加者を募り、担当日を定めた当番表により工事を発注する方式を行っておるところでございます。
 次に、小仁熊ダム湛水池の亀裂対策についてでございますが、小仁熊ダムにつきましては、ダム本体が完成をいたしまして、平成14年10月8日に、ダムの安全性を最終的に確認するための試験湛水を開始をいたしました。本年3月26日に最高水位に到達をいたしました。その後、安全確認後、徐々に水位を下げてきたところでございますが、水位がかなり下がった6月3日にダム貯水池周辺斜面の一部に亀裂の発生を確認したところでございます。亀裂は、1センチから6センチぐらいの幅で数カ所発生しております。発生場所はダム全体の湛水の中間ぐらいでございますが、亀裂の発生近くをつけかえ村道が通っておりますので、安全のために村道を現在通行どめにしているところでございます。
 なお、亀裂の変位等を確認するため、伸縮計をその後設置をして観測をしておりますが、新たな変状、さらに拡大等は見られません。
 現在、原因の解明、対策の検討等を行っておりまして、できるだけ早く工法を決定をし、早期に対策工事に着手してまいりたいと考えております。
 以上でございます。

○6番(備前光正君)

 時間がありませんので、小仁熊ダムのことですけれども、今回、雑誌でですけれども、ダム建設そのものが巨大地震を誘発しているという指摘がなされております。今回の事故を機に徹底検証をしていくべきだと思いますけれども、これにつきまして知事の見解をお聞きいたしまして、すべての質問を終わります。

○知事(田中康夫君)

 ただいまの件でございます。
 まず、小仁熊ダムに関しましては、私が報告を受けまして即日これを表現者の方に公表したところでございます。改めてその後の状況を土木部から確認するとともに、私もできるだけ早い機会に小仁熊ダムの現地を調査をいたし、対策を考えたいと考えております。
 また、今議員からお話がありました、ダムというものの水位の変化や水圧の上昇がある意味では地震を誘発するのではないかということは、これは学会においてもかなり古くから語られているところでございます。イタリアのバイオントというダムは、このダムをつくりました直後から地震が起きまして、大きな津波が地震によって発生をして死者が2,000人を数えたというようなケースは、これはアメリカやインドにも同様の事例がございます。
 長野県は大変にダムが多く、また、現在、長野県の西部におきましても地震が頻発をいたしておりますので、この問題に関しましても即時抜本的に私どもの対策を講じたいというふうに考えております。


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