2013年11月定例会 11月29日  両角 友成

議 第8号 「特定秘密保護法案」に対する慎重な対応を求める意見書(案) 賛成討論

議 第8号 「特定秘密保護法案」に対する慎重な対応を求める意見書(案)に賛成の立場で討論を行います。
 
 政府は、特定秘密保護法案及び国家安全保障会議設置法案を国会に提出。  秘密保護法案は11月26日、衆議院で緊急上程、そして採決、現在参議院で審議が行われているわけですが国民の間には、過去の戦争での経験とも相まって大きな不安が生じています。11月27日に参議院で可決された国家安全保障会議設置法案と合わせ正に軍事立法と言うべきものです。
 衆議院採決の前日、原発事故で大変な想いをしている、福島県で全国唯一、公聴会が開催され、与野党推薦の7名の公述人全員が、法案に対し、廃案あるいは、慎重審議と懸念を表明いたしました。しかし、重要な法案について学識経験者などから意見を聞く公聴会。公述人の想いを受け入れるどころか、翌日裁決。皆さんの思いを踏みにじる行為であり到底許されるものではありません。

 「何が秘密かも秘密」安部首相は、国会答弁で「違反行為が故意かどうかは捜査機関、裁判所で判断される」と答弁。谷垣法務相も「疑うにたる事由があれば、逮捕・勾留し、捜索差し押さえする」と国会答弁で認めているように、まず逮捕ということになりかねません。違反した者に対して最高10年という重い刑事罰が科せられることから、報道や取材を委縮させるとともに、国会の国政調査権も制限させるなどの危険性もあります。

 民主主義の根幹は、国民の知る権利・言論や表現の自由など保障することであります。昨日の藤岡質問で指摘があったように、秘密保護法案は世界の流れに逆行。俳優・テレビキャスターが勇気もって声を上げ、県内でも法の番人である弁護士会が廃案を打ち出しています。

 日本の歴史を見ますと、ドアを開けたらそこに戦争があったではなく、軍機保護法・国防保安法・治安維持法などにより、国民には、何も伝えずモノを言えないようにしてから、事を秘密裏にすすめ、平和のためとされる戦争をおこしました。

 私の近くに住む、大正生まれの90歳を過ぎたおばあちゃん。安曇野市の犀川を渡る「おしの」橋、約350メートル。この橋を通ったおり両角さんこの橋は戦争に行っただじと話されました。戦争末期鉄が不足し御寺の鐘つき堂の釣鐘が供出されたように、鉄製の橋の欄干がすべて壊され撤去し戦争に行ったと話されました。煮炊きをしていた鉄製の「くど」も最後に貴重な米を炊き御供えし、手を合わせ、その後、背負子に束ねて役場に供出したと。   
 戦争はいけねじ・いけねじと、本当に辛かったと。

 歴史は繰り返すと言われますが、この歴史だけは繰り返してはなりません。

 この意見書(案)は先ほど小島議員より提案説明があった通りであり、慎重な対応の先に継続、廃案もありえます。議員の皆さんには、長野県民を想う時私たちは今、大変な、重大な局面に向かい合っています。ぜひ、この意見書(案)に賛同いたしましょうと、申し上げ、賛成討論といたします。