最初に、大川の河川改修の進捗状況についてでございますが、岡谷市の中心市街地を流れる大川につきましては、先ほどお話がありましたように、ここ数年、大雨のため中下流域で浸水被害が発生しております。そういうことから、早期に対策を講じる必要がございます。
 このため、お話にありました塚間川から合流点400メーター区間につきましては、平成14年度に測量設計を実施いたしました。15年度は、その上流約550メーター区間の測量設計を実施をいたしまして、全体で950メーター区間を計画をすることとしております。この区間につきまして河川整備計画を策定し、国の認可が得られ次第、下流端の方から本格的な用地買収等の事業に着手してまいりたいと考えております。
 次に、大川の河川改修と総合的治水対策ということでございますが、大川は岡谷市の住宅密集地を流下しておりまして、河川の拡幅のみで改修を行うということになりますと多くの家屋の移転が必要になります。事業費がかさみ、非効率的ということから、河川改修に組み合わせまして河川流入抑制対策も総合的に行う必要があると考えております。
 このため、今年度、長野モデル創造枠予算によりまして、お話にありましたように、雨水ますによる各戸貯留であるとか、さらには調整池の設置、既設調整池の機能拡大、さらには下水道事業で雨水排水路等がございますが、そういうものの活用、さらには道路排水がかなり大川に流れておりますが、塚間川との配分の見直し等々、抑制対策につきまして実行の可能性、さらには効果について調査を行うこととしております。
 また、公共施設での貯留対策につきましても、この調査の中で検討してまいります。
 いずれにいたしましても、対策によりましては岡谷市の協力が必要でございますので、岡谷市にも協力をお願いしてまいりたいと考えております。
 次に、浅川、砥川の治水対策についても流域対策でということでございますが、浅川、砥川につきましては、河川改修だけでなく、流域対策を含めて総合的に治水対策を行っていく方針を既に決めておりまして、現在、治水・利水対策推進本部におきまして具体的な検討を進めているところでございます。
 最後に、総合治水対策の県民に向けてのPR、研究についてということでございますが、河川の治水対策につきましては、河川改修とあわせまして、調整池、遊水地、雨水の各戸貯留、公共施設等の貯留対策など、流入抑制対策を組み合わせた総合的な治水対策を基本とする新たな考え方が取り入れられてきております。
 このようなことから、浅川、砥川につきましても、こういう新たな方法で治水対策を今検討しているところでございます。また、全国にも先進的な例がございますので、そういう例も研究する中で、市町村とも協力しながら情報提供するなど、総合的治水対策につきまして県民の皆さんの理解が深まるよう今後とも努めてまいりたいと考えております。

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